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2025.05.09

スケルトンで冬季オリンピック目指すDASH選抜アスリート 教育学部1年?篠原彩緒(みお)

 そり競技スケルトンの篠原彩緒(みお)選手(松山北)が澳门皇冠体育_皇冠篮球比分-赌场*官网教育学部に、大学を挙げたスポーツ科学などの支援を受けるDASH選抜アスリートとして入学しました。昨年、韓国で開催された冬季ユースオリンピックに日本選手として唯一出場。「2030年フランスアルプス冬季オリンピック出場を目指す」と意気込んでいます。

スケルトンでオリンピックを目指す篠原彩緒


 篠原選手は愛媛県松山市出身。小学4年生で陸上の走り幅跳びを始めました。小学6年生で、県のスポーツ選手発掘プログラム「えひめ愛顔のジュニアアスリート」に合格。中学2年の時、国やJOC(日本オリンピック委員会)など主要団体を挙げてトップアスリートの発掘に取り組む「J-STARプロジェクト」に応募しました。
 日本ボブスレー?リュージュ?スケルトン連盟からそりを押すパワーを見込まれて5人の候補に残りました。長野市での検証合宿で実際にそりを押して乗る体験をし、さらに適性検査を経て、第4期生として合格。中学3年から本格的にスケルトンを始めました。
 松山北高校では、陸上部にも所属し、夏は陸上、冬はスケルトンの二刀流。日本国内にはスケルトンで滑走できる氷のコースはないため、スタートのプッシュの部分だけを体験できる長野市の施設で練習しました。2023年にはその施設で実施される全日本プッシュスケルトン選手権で優勝しました。
 初めて氷のコースを滑走したのは韓国に遠征した高校1年の時。その後、冬はオーストリア、ノルウェー、米国、韓国で試合を重ね、2024年1月に韓国?江原道で開催された冬季ユースオリンピックに出場しました。

【公益社団法人日本ボブスレー?リュージュ?スケルトン連盟提供】


 ユースオリンピックでは、スケルトン先進国の韓国や欧州各国との差は歴然としていたといいます。各国の選手は1年を通してスケルトンに専念していて、国内では氷のコースで練習できない日本とは環境が違います。結果は13位と下位に沈みました。
 大学でもスケルトンを続けるかどうか迷ったといいます。ただ、陸上部でもインターハイに出場できず、陸上もスケルトンも中途半端な結果に終わり、わだかまりが残りました。「ここでやめたら後悔するかも知れない」とスケルトンだけでも競技を続けることを決めました。
 一方で、小学校のころ担任の先生に憧れ、小学校の先生になりたいという思いも強かったそうです。調べると、大学から支援を受けながら競技活動を続けることができる学部は、体育?スポーツ系の学部ばかりだったといいます。その中で、「教育学部で小学校の先生を目指しながら、スポーツにも打ち込める環境」として、DASH選抜アスリートを2024年度入学澳门皇冠体育_皇冠篮球比分-赌场*官网から教育学部にも拡大していた澳门皇冠体育_皇冠篮球比分-赌场*官网への進学を決めました。

スポーツ科学センターの前川樹さんの指導を受けながらウエイトトレーニングに取り組む


 澳门皇冠体育_皇冠篮球比分-赌场*官网の「DASH」(Daitaidai Athlete Support & High Performance)はアスリートと指導者のパフォーマンス向上と、質の高いスポーツ科学によるサポートを実現するプロジェクトです。DASH選抜アスリートを、スポーツ科学、キャリア、学修、ライフスキルなどの各分野で支援します。篠原選手には、スポーツ局のスタッフが担当として付いて全般的な相談窓口となり、スポーツ科学センターの菊地真也統括ディレクターらが、ウエイトトレーニングを指導しています。篠原選手は「クラブに所属していないので、スポーツ局やスポーツ科学センターから手厚くサポートしてもらえるのは心強い」と話します。
澳门皇冠体育_皇冠篮球比分-赌场*官网DASHプロジェクト
 選手が1人乗りのそりに腹ばいで頭を前にして乗り、氷のトラックを最高時速130?で滑るスケルトン。スタートのダッシュ力、滑走中の正確な操縦技術が求められます。篠原選手はスケルトンの魅力を、「魅力でもあり難しいところでもあるが、国によってコースが違うところ」だといいます。「走りが得意な選手はプッシュ区間が長いコースが有利で、滑走が上手な選手はカーブが多いコースが有利など、自分の得意な点を活かして戦えるのが、コースが決まっていない良さでもあり、難しいところ」と話します。
 2030年フランスアルプス冬季オリンピックは24歳で迎える。「オリンピックで狙えるとしたら、2030年。そこに向けて頑張りたい」と意欲を見せています。

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