「スポーツをするのは楽しい」「運動を続けて行けば太らないし、健康的だ」ということは、よく言われていることですよね。
スポーツは心理的なストレスを下げてくれたり、「自分もやればできる」という自信を与えてくれたり、といった心理的効果もよく言われています。
でも、「暑い(寒い)中で体を動かすのはおっくうだなあ、、」とか「体育は得意じゃないから」といった理由で、なんとなくスポーツに踏み込めないこともよくあることです。でも、思い浮かべてみてください。春の温かい日差しの中で、泉州地区に広がる山や海の自然の恵みの中を、仲の良い人と散歩するのはとても気分がよいですよね。
また、お子さんが自転車に乗る練習をしている時には、親御さんも一緒になって公園を走り回って、みんなが楽しい笑顔になるはずです。私たちは、体を動かすことがとても楽しく、またそれがいろいろな面で人生を豊かにしてくれることも経験的に知っているはずです。
では、なぜスポーツを始めることはおっくうに感じてしまうのでしょうか??
上記の尺度を見て、皆さんが運動を行おうと思っている「度合い」を考えてみてください。
Aの「前熟考ステージ」はまだ運動を始めようとも思っていない段階、Eの「維持ステージ」はかなり継続的に運動をされている段階です。皆さんは今の時点でどのあたりのステージにいるでしょうか?
例えばEステージにいる人に、Aステージの人が「スポーツはとてもいいものだから、あなたも明日から一緒にジョギングしましょう!」と言われたら、それはそれはとてもおっくうに感じてしまいますよね。「あなたのように毎日走ってたら、体がボロボロになっちゃうよ…」と怖気づいてしまうかもしれません。
例えばEステージにいる人に、Aステージの人が「スポーツはとてもいいものだから、あなたも明日から一緒にジョギングしましょう!」と言われたら、それはそれはとてもおっくうに感じてしまいますよね。「あなたのように毎日走ってたら、体がボロボロになっちゃうよ…」と怖気づいてしまうかもしれません。
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大事なことは、それぞれのステージにあった刺激を、適切に選ぶことなのです。
Aステージの人にいきなり「フルマラソンにチャレンジ」ではなく、「とてもよく似合う、カッコいいシューズを買う」という刺激だったらどうでしょうか?
B段階に行ったら、そのカッコいい靴を履いて、ちょっと近所を散歩してみようか、という刺激でもいいかもしれません。
Cステージまで行ったら、ちょっとジョギングセミナーに参加してみようかな、となるかもしれません。
ステージがあがるにつれて、刺激や目標を少しずつ高めて行ってもよいですし、毎日の継続を大事にして同じことを続けていくのでもよいと思います。
「スポーツ」というと多くの人が「体育会系」の激しいものや、やせるための苦しいエクササイズを想像しがちですが、先ほどの尺度にあったように、本来人の心や体が健康であるための運動では、そのようなものは必要ありません。
適切な刺激かどうか、ということを、ウォーキングを例にして考えてみましょう。以下のようなことをできるだけ達成できるように運動の内容を考えます。
1. 楽しくなるよう工夫する。(カメラをもって景色を撮影しながらウォーキング)
2. 目標を設定する。(休憩を入れながらでいいので、30分は歩こう!)
3. 運動の結果や効果を確認できるようにする。(歩いた距離と心拍数をスマートウォッチで記録)
4. 成功体験を増やすために目標設定を調整する。(今月は忙しいから、月間の歩く距離目標をちょっと減らしておこう)
つまりは、あくまでも大事なのは、自分が快適で楽しいと感じることを継続していくことです。それから最後にもう一つ大事なことは、
5. できるだけ自己選択?自己決定する。
ということです。自分でやることを、誰かにやらされたり、誰かがすごく頑張っているから自分もやらなきゃ、という感じになるのではなく、自分でやれることをやればよいのです。
泉州地区には、こうしたウォーキングやジョギングをするための自然にあふれています。また、もう少し仲間と一緒にやってみたい、という方にもおすすめの施設がたくさんあります。まずは、自分が関心のあるスポーツの雑誌やホームページをのぞいてみて、スポーツの扉を開いてみませんか?
【参考文献】 竹中晃二 編(1998)健康スポーツの心理学.大修館書店
竹中晃二 編 財団法人 日本体育協会 監修(2005)身体活動の増強および運動継続のための行動変容マニュアル.Book House HD